名作SFアニメ『イヴの時間 Are you enjoying the time of EVE ?』
2008年からインターネット上で公開された、各話15分ほどのアニメーション作品。全6話。
2010年には全6話を編集した完全版が映画として公開されています。
東京国際アニメフェア2010・第9回東京アニメアワード優秀賞OVA部門受賞。
第14回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査員推薦作品。
ロボットと人間との関係
従来の作品でも描かれているような、ロボットと人間との関係性がメインに描かれています。
映画A.I.やアイ,ロボット好きな方は多分好きな世界観ではないでしょうか。
起こりうる未来がそこには描かれています
映画の舞台は未来で、多分日本、とされています。
人型ロボットが実用化されてまだ間もない頃で、小さなほころびが表面化してきている時です。
ロボットが人間の仕事を奪ったり、ロボットに依存してしまう人が出てきたり、旧式ロボットが捨てられ徘徊していたり。
現実には起こっていないのに、必ずそうなるのではないだろうかという未来が描かれていて、現実ではないからこそ答えがない問題にとても考えさせられます。
大がかりではないけれど、心に訴えかけてくる作品
洋画のように、地球規模とか宇宙規模の話ではなく、舞台は一貫して『イヴの時間』という喫茶店でのお話です。
この作品では、始めからロボットが自我を持ち人間と変わらぬ感情を持っている為、ロボットにも感情移入出来るところが素敵だなと思いました。
だからこそ、人間とロボットの在り方が難しく、人間本位に仕方ないと切り捨てる事が出来ないのです。
また話の規模が小さいからこそ、心の細やかな動き些細な感情の揺れを楽しむ事が出来て、それも魅力的だなと思います。
伏線や物語の組み立て方も素晴らしく、次に次にとどんどん見たくなってしまう作品ですので、興味が出てきた方は是非ご覧になって下さい。
イヴの時間 劇場版
出演: 福山潤, 野島健児, 田中理恵, 佐藤利奈監督: 吉浦康裕
あらすじ
ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。彼らは“ドリ系”(※Android Holic=アンドロイド精神依存症)と呼ばれ、社会問題とされるほどである。高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。
引用:「イヴの時間 劇場版」 [DVD]